高血圧症

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高血圧症は、生活習慣病のなかで最も多く長期間高値のまま放置しておくと心臓病(狭心症、心筋梗塞、心不全)や脳卒中(脳出血、くも膜下出血、脳梗塞)、腎臓病、下肢閉塞性動脈硬化症など、全身の動脈硬化によるさまざまな合併症の原因となります。

日本人は欧米人に比べて塩分摂取量が多い民族であり、最近では減塩の重要性が世間に広く知られるようになりましたが、まだ塩分の摂取量は多いといわれています(平均食塩摂取量は1日約10g)。

血圧が高値の場合、頭痛、ふらつき、はき気など症状がみられる場合もありますが、無症状のことが多いため日頃血圧を測定していなければ高血圧症は見逃されてしまいます。

病院・診療所・健診などで測定される血圧は普段の状態ではないため高値を示したり(白衣高血圧症)、低値を示したり(仮面高血圧症)します。普段の生活で測定する「家庭血圧」がとても大切です。

健康な人の夜間血圧は10~20%低下しますが、早朝の血圧が高い場合、夜間に血圧が下がらないタイプや夜間のほうが高いタイプがあります。

また、早朝に急激に血圧が上昇するタイプがあり、これらは心臓病・脳卒中の危険性が高いことが知られています。

現在は24時間血圧を自宅で測定できる機器があります。

「24時間自由行動下血圧測定:Ambulatory Blood Pressure Monitoring(ABPM)」

当院も機器を導入しており、1日装着いただくことで普段測定できない時間の血圧が評価でき心血管病のリスク低減につなげることが可能です。

夜間高血圧・早朝の血圧上昇・職場高血圧などの診断に有用です。心電図も同時に測定でき不整脈の検出にもつながります。

高血圧症の多くの方は、生活習慣・加齢などによる「本態性高血圧症」ですが、中には「二次性高血圧症」と呼ばれるものがあります。

具体的には、腎臓の上にある副腎というホルモンを作る臓器から血圧を上昇させるホルモンが異常に分泌されて高血圧症となるもの(原発性アルドステロン症、褐色細胞腫、クッシング症候群)や、大動脈から分岐し腎臓につながる腎動脈が動脈硬化などで狭窄し高血圧となるもの(腎血管性高血圧症)があります。

初めて高血圧を指摘された場合や、降圧剤があまり効かない場合などは精密検査(採血、エコー、CTなど)を行う必要があります。

日本人の高血圧症の約10%が二次性高血圧症であると報告されています。日々の血圧測定で血圧が高い場合は当院へご相談ください。

高血圧症の診断基準
診察室血圧 140/90mmHg以上
家庭血圧 135/85mmHg以上
血圧の測定方法
機種 上腕で測定するほうが望ましい
測定時間 起床後1時間以内
排尿後
朝の服薬前
朝食前
就寝前
測定準備 座って1~2分安静後
測定回数 1機会原則2回測定し、その平均をとります。
1回測定した場合はその値を記録。

キャッシュレス決済

上図のキャッシュレス決済に対応しています。

診療時間

臨時休診日および夏季・年末年始の休診日については「お知らせ」またはトップページの「「カレンダー」でご確認ください。